非接触搬送路
□150×t0.3mmの搬送品を直線搬送する非接触搬送路を設計・製作し,搬送能力試験を行った.搬送路を下図に示す.搬送品は□150×t0.3mmの多結晶シリコンウェハで,質量16.5g,表面粗さRa=2.1μmである.ステータおよび静圧テーブルはユニット式であり,ユニット間隔が調整可能である.静圧テーブルは多孔質セラミック製で,平面度0.01以下である.空気の排出圧力は0.2MPa,各静圧テーブルユニットの流量は10ℓ/minとし,搬送品の浮上量700μmにて実験を行った.また,搬送品の脱落防止のため,搬送路の両サイドにガイドとして外径8mmのピンをピッチ70mmで取り付けた.搬送路上部には光学リミットセンサが設置され,搬送品を検出すると,搬送品が通過したステータを止め,搬送先にあるステータを駆動する.このように搬送品の位置によって随時,駆動するステータを切り換えて搬送を行う.


搬送速度
ステータピッチdp=100mmにおける搬送速度を下図に示す.初期位置の搬送品は1列目と2列目のステータによって搬送力を与えられる.そして,2列目と3列目のステータ間に設置した光学リミットセンサが搬送品を検出すると,1列目のステータを止め,3列目のステータを駆動させる.ステータの駆動切替時間は1秒間であり,その間は2列目のステータのみが駆動するため,搬送力が低下し,空気の粘性抵抗および左右の脱落防止用ガイドピンの摩擦抵抗によって搬送速度が一時的に低下する.そして,3列目のステータの駆動と共に搬送速度が再び上昇する.

ステータ・搬送品間の隙間Cdsとステータピッチdpが搬送速度に及ぼす影響を下図に示す.隙間の減少に伴って,搬送速度は増加することがわかった.隙間0.3mmでの搬送速度は59.2mm/s,隙間2.5mmでの搬送速度は21.6mm/sであった.また,ステータピッチが100,110,120,130mmにおける最大搬送速度はそれぞれ52.1,49.3,51.5,48.1mm/sであり,ステータピッチの搬送速度への影響は小さいといえる.

搬送力
搬送品に質量を無視できる細い糸を介して負荷荷重を与え,搬送力を測定した(下図).隙間0.3mmにおいて,ステータを2枚用いた場合の搬送力は約1×10-3Nであり,ステータを4枚用いた場合は約2×10-3Nであった.
